あなたは、仮想通貨をただの投機的な資産と勘違いしていませんか?
仮想通貨と必ずセットに紹介されるワードがブロックチェーンです。
仮想通貨が盛り上がっていますが、個人的にはビットコインなどの仮想通貨がすごいのではなく、ブロックチェーンが偉大だと個人的には考えています。
ブロックチェーンは「インターネット以来の大発明」といわれています。
仮想通貨でもビットコインは、代わりがいくらでもありますが、ブロックチェーンはなににも代用ができません。
では、ブロックチェーンはどのような技術で仮想通貨を支えているのでしょうか?
今回は、ブロックチェーンの基本的な技術の解説に加えて、ブロックチェーンの技術によって引き起こされる未来の革命についても触れていきます。
この内容に目を通す前と後では、ブロックチェーンに対する見方も変わり、ゾクゾク・ワクワクするでしょう。
では、ブロックチェーン技術の素晴らしさに一緒に触れましょう。
ここでわかること
- ブロックチェーンの原理
- ブロックチェーンと仮想通貨の関係
- ブロックチェーンによる恩恵
- ブロックチェーンが変える劇的な未来
仮想通貨の真髄「ブロックチェーン」
チェーンで結ばれたブロック(データ)の集合体
![](https://i0.wp.com/cryptohero.fun/wp-content/uploads/2021/10/ブロックチェーン.png?resize=1060%2C557&ssl=1)
ブロックとは?
ブロックチェーン上でのデータの保存領域。
ブロック1つ当たりの保存容量は決められています。ブロックは一定期間ごとにどんどん生成されます。
※最大のブロックチェーンであるビットコインの場合:1ブロック最大容量 1MB 1ブロック生成速度 約10分
ブロックチェーンでは、例外なくすべての記録がブロック内に記録されます(AさんがBさんに通貨を送金したなど)。ブロック内のデータは送金者だけが知っている「秘密鍵」で暗号化されます。
承認作業を行うユーザー(マイニングのマイナー)は公開鍵を使用して送信されたデータを復元して、正しいかどうかを確認をします。
メモ
秘密鍵と公開鍵
秘密鍵は本人のみが知っているパスワードのようなものです。対して、公開鍵はパブリックに公開されているので、全員がみれます。
秘密鍵で暗号化されたデータは、公開鍵を使用すれば、高度な計算作業で元のデータに復元できます。
暗号化される前のデータと暗号を復元したデータが一致していない場合は、だれかが途中でデータを書きかえた可能性が疑われます。
新しいブロックが生成されると、ひとつ前のブロックと新しいブロックがチェーンで結ばれます。「ブロック」「チェーン」の名前そのままの構造です。
分散型ネットワーク上に保管
ブロックチェーンは常にパブリックな環境である分散型ネットワーク上に保管されます。世界中の参加ユーザーが管理・監視することで、不正を防止します。
そのため、だれかがブロックチェーンのブロック内の記録を自分に都合のいいように書きかえようとしても不可能です。
監視カメラが何台も設置されている目の前で窃盗はできませんよね?分散化ネットワークではそれと同じような状況です。
もし不正を起こすと・・・
不正をはたらいて、ブロックチェーン上の情報を書きかえると、その前後のブロックとの整合性が崩れます。
そのズレをネットワーク上のユーザーは見逃しません。書きかえたとしても大多数のユーザーからそのデータは、拒否されて無効になります。
ブロックチェーンによって変わるインターネット
絶対的な信頼性
仮想通貨はインターネット上で利用するためには、なによりもネットワークセキュリティーの信頼性が大切です。
今までのインターネット上では、確実性の高いセキュリティがなかったので、仮想通貨が成り立ちませんでした。
世界中のユーザーの監視下にある、分散的なネットワークとブロックチェーンの暗号技術によって、絶対的な信頼性が生まれました。
第三者に頼らなくていい
ブロックチェーン技術がインターネット上で信頼を担う存在になるため、今までのような大企業に頼る必要がなくなります。
また、分散的なネットワークでは、ユーザー全員に今後の決定権が振り分けられるため、サービスの改善などの要望も実現しやすくなります。
ブロックチェーンによって、私たちはインターネット上で「本当の自由」を手に入れられるようになります。
現在のインターネットでの課題
今までのインターネットでは、サービスを利用するためには信頼できる第三者を頼るしかありませんでした。
フェイスブック・グーグル・アマゾン・銀行・クレジットカード会社などなど。
その結果、大企業がユーザーのデータを収集して、次の事業拡大につなげて、さらに多くのユーザーの情報を収集してデータベースをさらに拡大します。
大企業のサービスに頼らざるえなかった今までは、大企業に逆らえません。ある日突然手数料の引き上げがあっても、ユーザーは従うしかないのです。
ブロックチェーンによる革命
事業を個人ではじめやすい
ブロックチェーン技術によって分散化された社会では、他人・企業に依存する必要がなくなります。
ネットワークには自由に参加でき、好きなことを好きなタイミングで事業を個人ではじめられます。
自分に最適なネットワークを見つけて、そのネットワーク上で自由に事業を展開できます。今までのように、企業の都合で手数料を上げられたりする心配もありません。
不要な個人情報を提供しない
オンラインで買い物をするときにクレジットカードを使用することが多いです。
しかし、クレジットカードを取得するための申請の書類には、いくつもの個人情報の記載が必要です。身分証明証の提示も必要です。
申請の書類に記載された個人情報は、クレジット会社のデータベースに保管されます。
しかし、不正アクセスなどで今までにどれだけの個人情報が流出してきたでしょうか?
ビットコインなどの仮想通貨は、送金のときに個人がどのような人かを認識する必要はありません。
ウォレットからウォレットまで「不正なく適切な過程で、適切な量が送金されたか」を判定するだけで十分です。
そのため、個人は自分のウォレットのアドレスを通知するだけで済みます。
ポイント
ブロックチェーンで成り立つネットワーク上でも個人情報をある程度、通知すべきシーンもあります。
買い物などを行った場合は、配送先などの通知が必要です。全体を見渡すと、ある程度相手のことを知っていたほうがうまくいくビジネスも多いです。
ここのポイントは、「プライバシーのコントロール」です。
今までのように個人情報をすべてさらすのではなく、必要に応じて個人情報を通知する・しないを自分で選択できることが重要です。
コストカット
ブロックチェーンの技術は、需要と供給を第三者を介さずに直接結び付けます。
銀行の送金手数料、クレジットカードの手数料、サービス利用の手数料など、現在の社会ではさまざまな手数料を支払う必要があります。
ブロックチェーンの社会では、第三者を介さずに直接取引ができるため、無駄な手数料をことごとく排除できます。
ブロックチェーン技術によって起こる未来の革命
ブロックチェーンの技術が社会で当たり前になると、わたしたちの日常生活はガラッと変わります。今までの当たり前が当たり前ではなくなります。
ここからは、ブロックチェーン技術の導入によってどのように社会が変化するかを、いくつか具体例を交えて紹介します。
革命① 金融(銀行)
現在
世界中には、自国が貧しく、賃金が低いため、先進国に働きに出ている人々がたくさんいます。
給料日になるたびに、母国の家族のもとへ仕送りを送金します。
海外送金するたびに、母国への給料から「送金手数料」が差し引かれます。母国通貨への両替が必要な場合は、「為替手数料」も差し引かれます。
手数料が差し引かれた金額が、母国の口座に送金されますが、口座への送金のために何日も待つ必要があります。
さらに、銀行が近くにない地域に住んでいる家族は、わざわざお金を引き出せる場所まで行く手間やお金もかかります。
ブロックチェーンでの革命
母国の家族への仕送りをビットコインで行うと想定しましょう。
ビットコインを送金する場合は、送金手数料だけが差し引かれます。
また、家族の手元に到達するための時間は、遅くても1時間です。
受け取る家族も、わざわざ銀行にいく必要はなく、インターネットがある場所であればどこでも、スマホだけで完結します。
注意
わかりやすいようにビットコインを例に挙げましたが、ビットコインは送金手数料も高いです。
また、送金に時間もかかるので、送金用の仮想通貨としては適切とはいえません。
あくまでも一例です。
革命②シェアリングサービス
現在
自分が保有している不動産のマンション経営を結ぶ場合、不動産企業と契約する必要があります。
企業を介して賃貸にするため、毎月の収入の一部を手数料として支払わなければいけません。
場合によっては、年会費などの固定費の支払いも必要な場合があるでしょう。
ブロックチェーンでの革命
ブロックチェーンの技術を使えば、空いている不動産を保有している貸主と、賃貸を探している借主を直接結び付けます。
そのため、そもそも手数料もほとんどかかりません。
支払いを仮想通貨に設定すれば銀行関係にかかってくる手数料も節約できます。
もっと身近なモノをシェアリング
技術的には、自宅のWifiもシェア可能です。
出張で長期間自宅を留守にする場合、自宅のWifiをレンタルする契約を自分でつくります。
Wifiを必要とする需要は一定数以上あるため、Wifiをシェアする家の近くに人が集まります。
その期間専用のパスワードを設定しておき、使用したデータ分だけの費用を請求するように設定すれば、あとはなにもすることはありません。
費用の請求は、スマートコントラクトを活用すれば、自動的に回収できます。
同様に電気や水道などもシェアリングもできます。
革命③著作権保護
現在
インターネット上では、動画や音楽の無断使用など著作権にかかわる問題が頻発しています。
インターネット上に一度出回ってしまうと、無断使用しているサイトを削除したとしても、そのサイトで違法ダウンロードをするユーザもいます。
アーティスト観点では、完全な著作権の保護とはかけ離れているのが現状です。
ブロックチェーンでの革命
ブロックチェーンのネットワークでは、所有権の所在を作品を作成した段階から設定可能です。
最初に設定すれば、あとはブロックチェーンの分散化されたネットワークの強みで、不正は不可能です。
もちろん、所有権・著作権をもっている唯一の作品なので、複製もできません。
もし、ユーザーが作品を使用したい場合は、適切な手順で申請する必要があり、使用するための費用を支払う必要があります。
さらには、自分の作品を転写したサイトや作品での売り上げの一部も追加徴収するようにスマートコントラクトで設定も可能です。
ブロックチェーン技術は、アーティストを高いレベルで保護できます。
NFT(非代替性トークン)
NFTは、自分の資産や作品の所有権を仮想通貨として保有できます。
自分の作品をNFT化すれば、それ以降は著作権侵害などを心配する必要がなくなります。
常に自分のコントロール化に所有できます。
必要があればNFTの販売も可能です。最近、NFTブームが話題になっています。
革命④ 財産権保護
現在
マイホームを購入したときを例に挙げましょう。
マイホームを建てる前後で、「登記」が必要です。登記をするときは、司法書士の方などに依頼します。
登記関係にかかってくる費用は、数十万必要なことも多いです。
また、市役所や税務署に提出する資料もあり、認可が必要な場合は、提出から認可まで時間もかかります。
ブロックチェーンでの革命
財産権の所有にもNFTが便利です。
新築するマイホームの情報や土地の広さなどすべての情報を電子登録して、NFTとして所有できます。
電子登録する手間や費用がかかってくるかもしれませんが、NFT化してしまえば、そのあとの管理はグッとラクになります。
もし、マイホームを売却したい場合も、面倒な手続きは不要で、NFTを仮想通貨で売買するのみです。
賃貸でも、NFT化してスマートコントラクトで月々の賃料を決めておくだけになります。
革命⑤ 政治
現在
現在の政界では、不正献金などさまざまな不正のニュースを時折目にします。
また、全体的な選挙の投票率の低下も深刻な問題です。
選挙のときに政治家が掲げるマニフェストを、当選したあとも守っていない政治家もいるかもしれません。
個人的な見解ですが、現在の政界では、ごまかしやすい印象があります。
ブロックチェーンでの革命
ブロックチェーン技術を活用すれば、国民ひとりひとりに個人IDを配布して、1人1票の選挙権を安全でスピーディに配布可能です。
分散化されたネットワークでは、複製などの不正は不可能です。
オンラインで自宅から選挙投票が可能になれば、投票率の向上につながるかもしれません。
政治家は自分が掲げるマニフェストが永久的にブロックチェーンとして保管されるため、その都度進捗状況を報告する義務が生じるかもしれません。
また、お金の流れもすべてブロックチェーン上に記録されるので、不透明なお金の流れにはユーザーが目を光らせています。
まとめ
![](https://i0.wp.com/cryptohero.fun/wp-content/uploads/2021/10/touch-screen-6091015_1920.jpg?resize=1060%2C707&ssl=1)
基本的なブロックチェーンの仕組みや、ブロックチェーンによる日常生活の革新についていかがだったでしょうか?
ブロックチェーンの技術が本当に生活に根付くと今回紹介した例は実現化してくる可能性は高いです。
仮想通貨は投資商品として理解している方が多いですが、実際に生活に対するインパクトという観点から考えるととても面白いです。
ブロックチェーンの技術力を十分に理解したうえで、仮想通貨に対して投資した方が何倍も楽しみながら投資ができるでしょう。
現在仮想通貨に投資している方や、投資を検討している方は、その仮想通貨の技術力や生活に対する革新のインパクトを調べてもいいかもしれません。
ブロックチェーンについてのまとめ
- ブロック(データ)がつながれた集合体
- 分散化ネットワークで不正は不可能
- 自由に事業などを始めやすい
- 多くの日常生活に革新をもたらす