仮想通貨界の基軸通貨として君臨するビットコインですが、過去にはさまざまな話題で注目されました。
ハッキングなどのマイナスイメージなニュースも目にとまりやすいですが、ビットコインが運用されはじめた2009年からビットコインの価格は暴騰しています。
取引の出来高も年々増加傾向にあり、基軸通貨らしく「仮想通貨界の王様」の立ち位置で仮想通貨界を牽引しています。
しかし、仮想通貨やビットコインの成長はまだ序章にすぎません。
今からビットコインの購入を考えているけど、乗り遅れちゃったかな?
そう思っているあなたは、この記事を読んで安心してください。
今後もビットコインの価格はドンドン上がっていくことが一般的に期待されています。
今回は、ビットコイン価格など、今後のビットコインについてまとめます。
ここでわかること
- 過去のビットコイン価格の推移
- 今後期待されるビットコイン価格の上昇
- ビットコイン価格が今後も上昇するワケ
- 今後ビットコイン価格において大切なポイント
- 今後のビットコインの課題
過去のビットコイン価格の推移
最初のビットコイン価格
2009年から運用されたビットコインにはじめて価格がついたときは、マイニングに必要な電力を参考に「1BTC=0.0763セント」がつけられました。
今のビットコインから考えると想像もつかない安い金額で取引されていました。
このころは、ビットコインを知っている人はごく一部で、IT関係に興味があるひと握りの人の間での取引でした。
いわば、オタクのような専門的な世界での話だったのでしょう。
2021年に67000ドル
ビットコインは10年ちょっとの時間をかけて、暴騰・暴落を繰り返しながら着々と価格を上げて、2021年には過去最高値の約67000ドルに達しています。
ビットコインがはじまったときの価格1BTC=0.00763セントのときから、約80万倍以上もの値上がりを記録しています。
1万BTCのピザ!?
5月22日は「ビットコイン・ピザ・デー」とされています。
ビットコイン決済が採用された2010年の5月22日に1万BTCで約50ドル分のピザを購入されました。
その当時は面白半分のネタのような扱いでしたが、今で考えると恐ろしく高額なピザですね。
(1万BTC=約715億円)
ビットコイン価格暴落
ビットコイン価格は、年々上昇していますが、価格が上昇し続けているわけではありません。
過去には、80%を超える暴落を何度か経験しています。(2013年4月・2013年12月・2017年)
さまざまな悪いニュースなどを理由に、価格が暴落しました。
価格が暴落するたびに、「ビットコインの終焉」が保有者の頭をよぎったでしょう。
逆をいえば、それほどの暴落があったとしても、ビットコインの価値を見出された結果、今の価格に至っています。
今後のビットコイン価格予想
ビットコイン価格は青天井
今後もビットコイン価格は上昇が予想されています。
半減期を迎えるたびに全体への供給ペースが鈍化して、さらに希少性が高くなるため、正直どこまで価格が上昇するかは正確にはわかりません。
数十年後のビットコイン価格は100万ドルや1000万ドルの可能性もあるでしょう。
それほどビットコインは、可能性を秘めています。
今後は、過去にもあったような大暴落の可能性もありますが、ビットコインは、その暴落すらも乗り越えていくポテンシャルがあります。
Stock-to-Flow Model(S2Fモデル)
今後のビットコイン価格の推移を統計的に予測した有名な説が、S2Fモデルです。
S2Fモデルでは、市場のビットコイン量を市場の供給量で割って計算されます。
ビットコインだけでなく、金価格などの予想にも利用されていることで有名です。
2021年までは、S2Fモデルに近い価格で推移してきたため、今後のビットコイン価格を予測する場合でも有力視されています。
ポイント
S2Fモデルに基づいて、今後のビットコイン価格推移を当てはめると、2025年から2026年の間に1BTC=80万ドルと予想されます。
今後もビットコイン価格が上昇する理由
発行上限(希少性)
ビットコインの発行上限は2100万枚と決められています。
発行上限によって総供給量が決まっているため、希少性がうまれます。
今後100年程度で総供給量に達すると予想されています。
ビットコイン半減期が4年に一度訪れることを考慮すると、供給ペースが鈍化するため、希少性がピークに達するには、もう少し早いでしょう。
市場への資金流入
ビットコインは送金・決済機能をもった通貨としてもともと注目されましたが、現在ではデジタルゴールドとして注目されています。
インフレヘッジ資産に有効との認識でビットコインの取引高が増加しています。
今後、法定通貨化やETFの承認などで、政府や機関投資家からの資金流入が予想されます。
これまでの個人という枠を超えて、大きな組織がビットコイン市場に参加すると、さらなるビットコイン需要の増加による、価格上昇が今後も期待されます。
今後の注目ポイント
法定通貨化
2021年9月にエルサルバドルではじめてビットコインが法定通貨に採用されました。
インフレ率が高く、海外からの仕送りによる収入が大部分を占める途上国では、インフレのヘッジ資産となり、送金手数料が安いビットコインは最適な通貨です。
加えて、米ドルのようにアメリカの経済政策などの影響も受けにくいです。
ビットコインの法定通貨化はいくつもの国で検討されているため、今後もエルサルバドルに続いて、ビットコインを法定通貨として採用する国は増えていくでしょう。
法定通貨になればなるほど、ビットコインの需要が高まり、資金の流入が期待できます。
現物ETFの承認
2021年10月にアメリカではじめて、ビットコインETFが承認・上場しました。
待望のビットコインETFでしたが、先物ベースのETFで手数料が割高という課題があります。
そのため、市場では現物ベースでのビットコインETFの上場が期待されています。
現物のビットコインETFが上場すると、今まで以上に個人投資家や機関投資家が参入しやすい状況になります。
日本においては、ビットコインの税金が高いですが、ETFは証券なので、税制面で有利です。
税制面の改善
日本国内での仮想通貨による収入は、すべて雑所得として計上されます。
そのため、給料所得などと合算して計算した課税所得の額によっては最大50%もの税金を課せられます。
税制面で不利なことを理由にビットコインを避けている方も多いでしょう。
海外の先進国では、株式などと同じ税率になっているため、日本でも税制の改善が待ち望まれます。
税制面の改善があれば、ビットコイン参入の敷居は低くなるでしょう。
ビットコインは本当に盤石なのか?
ビットコインは、今後も十分に成長が見込まれる仮想通貨です。
しかし、成長過程であるがゆえにいくつかの課題があります。
ビットコインが抱える課題のなかでも、ビットコインの存亡の危機となりうるシナリオがあります。
ビットコインの最悪なシナリオ
- いきすぎた政府の規制
- ハッシュレート低下
この二つのシナリオは、今後ビットコインが成長するうえでとても重要なポイントでしょう。
ハッシュレートとは?
マイニングは日々膨大な計算を繰り返して承認作業を繰り返しています。
マイニングでの計算量をハッシュレートといいます。
ハッシュレートが高いと、密度の濃い計算作業を繰り返すため、さらに不正が難しくなります。
最悪なシナリオ ~政府の規制~
ビットコインは仮想通貨の基軸通貨ですが、今後さまざまな国で法定通貨化が進むと、全世界の基軸通貨にもなりうる可能性があります。
ビットコインにとっては喜ばしい状況ですが、米ドルを普及させたいアメリカ政府などから反感を買う可能性もあります。
ビットコインは政府から独立した通貨ですが、政府によって禁止されると、国民たちは、ビットコインの使用どころか、保有でも罰せられてしまいます。
政府の規制で禁止されてしまった場合は、ビットコインの価値を大きく損なう出来事になるかもしれません。
中国政府
中国政府はかねてから仮想通貨に対しては批判的で、2021年に国内での仮想通貨の保有や取引を禁止しました。
アメリカ政府の動向
ビットコインに対する規制で、やはり大国アメリカの動向が注目されます。
仮想通貨の禁止など心配されていますが、中国が仮想通貨を禁止したあとに、アメリカ政府は「仮想通貨全体を禁止にするようなことは現段階ではない」と述べています。
また、中国が撤退した仮想通貨界での成長を計画もしているようなので、ビットコインが禁止になるようなことはないようにも思えます。
必要なルール作り
ビットコインは安全で利便性が高い通貨ですが、高い匿名性に注目して、マネーロンダリングなどに使用されるケースもあとを絶ちません。
そのため、安全な仮想通貨界を築くためにも、必要な規制(ルール作り)は推奨されるべきでしょう。
規制=マイナスととらえるのではなく、今後のビットコインの成長に必要不可欠なポジティブな要素として捉えるといいでしょう。
マネーロンダリング
ビットコインでのマネーロンダリングが騒がれていますが、ビットコインの流れはすべてネットワーク上に記録されます。
そのため、お金の流れをごまかすことはほぼ不可能です。
今の金融システムよりも透明性が高いため、ビットコインがマネーロンダリングなどに悪用されるには限界があります。
最悪なシナリオ ~ハッシュレートの低下~
ハッシュレート低下の要因
○マイニング報酬の減少・終了
○ビットコイン価格の暴落
マイニング報酬の減少
ビットコインは、半減期を4年に一度むかえ、半減期になればなるほどマイニング報酬の減少が繰り返されます。
ビットコインの強固なセキュリティーは、膨大な数のマイナーによる承認作業によって構築されます。
マイニング報酬が少なくてもビットコイン価格が上昇して、実際手元に入る収入が多いときは問題にならないでしょう。
しかし、100年後にビットコインが上限の2100万枚に達したときは、マイニング報酬がゼロになります。
報酬がなくなった状況では、だれもマイニングをしなくなるので、ビットコインネットワーク自体の存亡に危機が生じます。
ビットコイン価格の暴落
たとえビットコイン価格が暴落したとしても、適切な規模でのマイニングが継続されていれば、時間をかけてビットコインは価格を戻すでしょう。
しかし、ビットコイン価格の暴落のときは、マイナーの動向に注意すべきです。
マイニング報酬はビットコインの発行で支払われます。
ビットコイン価格の暴落は、そのままマイナーの報酬の減少につながります。
マイニングにはある程度の電気代や機材代がかかるため、マイニング報酬では採算が合わなくなります。
採算が合わない状況で、あえてマイニングする必要もなくなり、マイナーの減少につながるでしょう。
その結果、ビットコインネットワークのセキュリティーが著しく低下します。
まとめ
今後もビットコイン価格に関する予想は強気予想が多いです。
ただ単に強気な意見を主張している訳ではなく、しっかりとした根拠もあります。
ビットコインの希少性の加えて、法定通貨化や法整備、税制の改革による利便性の向上が進むと、ビットコインの価格上昇は加速するでしょう。
しかし、ビットコインの明るいニュースや期待感ばかりに目を向けてはいけません。
ビットコインは、まだ未完成な通貨なので、いくつかの課題を乗り越えていく必要があります。
課題を乗り越えれば、ビットコインは世界を大きく変えるでしょう。
今回のまとめ
- ビットコインの価格は今後もどんどん上昇していく期待が高い
- 今後も激しい値動きで成長していくと思われる
- ビットコインの法定通貨化や法整備などは注目
- ハッシュレートの低下など課題もある